7/11杉並区教育委員会への要請行動に参加して |
木村まり |
私は「杉並の教育を考えるみんなの会」の皆さんが設定してくださった 2005 年教科書採択に向けての要請行動に、「杉並さやさやの会 有志」として参加し、教育委員会から出席された庶務課長和田さんと主査の○○さんに、意見の表明と文書の提出をいたしました。本日参加されたのは、韓国の瑞草(ソチョ)区からみえたお二人と杉並区在住で在日韓国人の民団の方、杉並区民および団体の全部で
10 組でした。 |
はじめに 5 . 28 集会の実行委員長大門哲さんが集会アピールを読まれ、ついで瑞草区「アジアの平和と歴史教育連帯」の朴星奇さん(高校の社会科の教員)、瑞草区の市民団体「共にする教育市民の会」の会長・金明信さん、民団杉並支部の梁東準さんがあいついで扶桑社の社会科教科書では、日本軍の侵略行為や日本の植民地政策を美化しているため、採択しないで欲しいと述べられました。そして、日本の子供たちがこのような歴史観を持って育つと、第
2 次大戦で日本軍に侵略された国々の子供たちとは歴史認識に大きな齟齬が生まれ、特に「東アジア地域」における友好と平和を進めていく事が困難になりかねない、子供たちの未来を考えて扶桑社の社会科教科書を使わないで欲しいと言われました。 |
日本の子供たちが扶桑社の教科書で学ぶことになれば、将来、侵略された国々の子供たちと友好な関係を結べなくなってしまうという考えは、昨年「白鴎高校の中高一貫校化」にあたり、都教育委員会に駆けつけたときの私の思いそのままでした。あの時は、中高一貫校に扶桑社の社会科教科書が決まってしまい本当に残念でした。 |
私は区内の男女平等・女性の人権の実現を会の目的とする「杉並さやさやの会 有志」の立場から、「扶桑社の教科書は男女平等・人権・近隣諸国との友好関係を害するので採択しないで欲しい。また、教科書の採択は、男女平等・人権・近隣諸国との友好関係を進めるような内容のものにして欲しい」という趣旨の要請文を出しました。 |
それから、個人の立場から渡辺さんが詳細に問題点を指摘された上で、扶桑社の社会科教科書を採択しないで欲しいと述べられました。 |
さらに、「新日本婦人の会」の杉並内3支部の方々がそれぞれ、男女平等や平和・人権の立場から、「婦人民主クラブ」の方が原水禁運動をともにになった経験を踏まえ、平和や人権などの立場から、扶桑社の社会科教科書を採択しないように要請されました。 |
また、「白鴎高校同窓生有志の会」の小松さんは「今年から、中高一貫校化された母校で扶桑社の社会科教科書を使われていると思うと、後輩たちの将来が危惧されてならない」とおっしゃっておられました。 |
最後に「杉並の教育を考えるみんなの会」の東本さんが採択制度そのものの問題点、 5 人の現場にかかわりの無い年配教育委員が教科書を選ぶのはおかしいことを指摘。子供たちを教える現場の教員が自由に選べるようにすべきではないかと述べられました。そのうえで、扶桑社の社会科教科書には他の教科書で書かれている、男女共同参画社会基本法・男女雇用機会均等法・子どもの権利条約・教育基本法などが書かれていない点を明示されました。 |
|