活動の記録

11月3日〜6日 2005年扶桑社教科書不採択運動評価シンポジウム(於ソウル)に参加

2005年扶桑社教科書不採択運動評価シンポジウム
2005年11月3日〜6日 江華ロイヤル観光ホテル
気が重いシンポジウムですが、全国の仲間たちは杉並で何があったのか、と注目しているに違いないし、あんなにお世話になった運動本部の方々への説明責任を果たさないわけにも行かない訪韓になりました。
日本からの参加者は、北海道、千葉(東葛・野田)、東京(子どもと教科書ネット)、豊島、杉並、埼玉、鎌倉、神奈川、大阪、滋賀、広島、岐阜、香川、愛媛、北九州、俵義文、高島伸欣、民団青年部、朝日新聞愛媛・・・33人。
韓国の参加者は、市民団体から14名、「アジアの平和と歴史教育連帯」(教科書運動本部)の16名の方々、総計30人でした。
同時通訳から夜のお楽しみプランまで、運動本部の若い方々が大奮闘でした。
運動本部の方々が日本の教科書採択にかけた精力的行動の数々は今回の評価会だけでなく、6月のシンポジウム、そして7月の訪日全国行脚。7,8月にかけての日本の各地の新聞に意見広告を出し(そのために韓国内で多額のカンパを集めたとのこと)、更に韓国内各地で展示会をやって教科書問題を広げてきたことなど、並々ならぬ決意であったわけで、今回の評価会はそれらのことに対して日本側に評価を求めたものだったわけで、そのことをどれだけ私たちは自覚していたのだろうかと、改めて深い思いになっているところです。

11月4日午前
*40分のビデオを見ました。
「映像で観る2005年教科書運動」(パク・ジョンスクさんらヒマンの方々が撮った映像です。
(杉並がたくさん出ました)

*評価1
・韓国からの報告をヤン・ミガン(教科書運動本部常任共同運営委員長)さんが
・日本からの報告を俵義文(子どもと教科書全国ネット21事務局長)さんが 地域からの報告を・・・
まず採択された地域の報告ということで
・東京ネットからOさんが
・杉並からKが・愛媛県からNさんが・滋賀県からSさんが・・・・それぞれの地域での運動の報告をしました。

*評価2
地域報告として、参加している各地域から運動の報告が、日本と韓国の双方から出されました。それぞれの地域が、それぞれの運動体を作り、草の根で様々な活動をしてきたことがとてもよく分かりました。(しかし、これって、本来日本で私たちがお互いに交流するべきことなんではないかと思ったりしながら、愛媛の裁判闘争にも学ぶべきところがあって、これからの共同を約束することも出来たのは成果でしたが。)

11月5日二日目
*今後の活動(1)・・・これからの運動についての問題提起と討論
・高嶋伸欣(国立琉球大学)
・上杉 聡(日本の戦争責任資料センター・大阪)
・生田暉雄(愛媛教科書裁判を支える会顧問弁護士)
今回の採択から2009年に向けて何が出来るのか、何をしなければならないのかという問題提起がされ、討論が行われました。

*今後の活動(2)東アジアの歴史認識の共有と日韓市民団体間のネットワーク強化を中心に
・韓国:辛珠柏(ソウル大社会発展研究所)
東北アジアにおける国際的教科書協力網の構成方案と意味

二日間の長時間にわたる(昼食をはさんで午前9時から午後7時近くまで)問題提起と討論という密度の濃い内容のシンポジウムを十分消化しきれたわけではありませんが、今でも分厚いハングル語と日本語で書かれたレポートを読み直しています。 杉並での5年間の教科書採択運動を今一度きちんと総括をして、次に向けた運動を構築すると同時に、どうしても区政を変える活動を急いで広げないといけないのではないか、杉並の教育がずたずたにされないうちに、と思えてならない今日この頃です。
小関啓子