活動の記録

学校地域本部およびPTA問題に関して、教育委員会の教育改革推進課担当部長らと面談報告

■PTAアピールへご協力ありがとうございました。

杉並区立和田中学校のPTA解体の報道をきっかけに、杉並区の公立学校PTA会長経験者16名は、「PTA本来の役割を確認し、活性化を呼びかけます」というアピールを発表しました。
このアピールは「朝日新聞」4月23日付に報道され、その後、『アエラ』6月16日号にも取り上げられ、PTA廃止論の流れに一石を投じるものとなりました。
このアピールに寄せられた賛同人署名は約180筆にのぼり、杉並区内はもちろん全国のPTA関係者のみなさまからも声を寄せていただきました。〈寄せられた意見につきましては「杉並の教育を考えるみんなの会」ホームページに掲載させていただいています。〉
6月18日に、このアピールと寄せられたご意見および賛同署名をもって、杉並区教育委員会(以下、区教委)の教育改革推進担当部長、同計画係長、学校支援係の方と面談をしました。
アピールへのご協力、ご賛同に心よりお礼申し上げますとともに、教育委員会との会見の要旨をご報告いたします。今後とも杉並の教育とPTA活動の充実をめざして参りたいと思います。
ご指導、ご協力をお願いいたします。
アピール呼びかけ人一同

杉並区教育委員会との話し合い要旨(メモを元にした記録であることをご了承ください)
日時:6月18日(水)PM3:00〜4:00
<教育委員会からの説明>

@和田中の「地域本部」とPTA
・教委としては、和田中のことは和田中内のこととして決めるべきと考え、その立場で和田中の自主的行動を見守りたい。PTAについては、(和田中のように)全て吸収するものとは考えていない。PTA自身で決定、対処することであると考えている。
・和田中は多くの活動を加えていったため、教委の考えている学校支援本部とはかなり違う。和田中は、結果として学校教育外活動が増えてしまった。例えば土曜日や、放課後の活動など。
・区は様々な形のものがあってよいと考えるのであって、和田中はその中の一つの例でしかない。

APTAとの関係について
・PTAとは別団体。ただし、連携、協力関係を望む。
・学校支援本部もPTAも任意のボランティア組織であるということでは同じだが、支援本部はもっとフラットなもの。プロジェクトチームとしてのネットワーク組織である。
・PTAのような徹底した民主的組織の原理で照らしてみると民主的手続きが欠けていると見えるだろうが、それとは違うイメージを持ってほしい。
・忙しいPTAではなく、OB、OG、地域、大学生が中心で担うというイメージ。

B学校支援本部のあり方について
・学校支援本部設置は義務付けでも許可制でもなく、任意である。計画目標として、毎年15校(平成22年度までに全校に設置)というのが目標ではあるが、強制はしない。手を上げてくれれば、支援金を出すということでお話ししている。
・現在、予想を上回る学校に手を上げてもらっている。ただし、校長がやりたいからできるというわけではない。コーディネートする人がいてはじめて動く組織。
・学校を回っていて、PTAから「これ以上仕事が増えるのか?」というクレームもきいている。
・(学校に対しては)PTAを支援本部に衣替えすることはやめてくれといっている。
・地域への協力要請としては、基本的にはマンパワー、つまり「人手」の協力が基本。ここで、「資材等提供」とあるのは、例えば、何か行事の際に地域の企業から飲料水の提供を受けるなどのことを想定している。

C学校支援本部の予算
・平成19年度については区費から支援金として出している。教委で審査し、出しているが、丸ごと50万を出すのではなく、学校事務費として学校事務を通して支援本部が必要経費として申請があった金額を拠出している。 平成20年度については、国費から出ることになっている。予算は学校との連絡調整に当たる「要となる人」の人件費として考えている。一校当たり70万〜80万円出るのではないかと予想している。

<その他、参加者からの意見>
・校長だけで申請できるのか?ある学校では校長が学校でこれまでの地域の活動を「束ねる」と言われ、保護者はビックリしている。何で私たちは束ねられねばならないのか分からない。
・強制ではない、自主的なものといいながら、実際学校でPTAに関わっていると、これまでやっていたPTAの活動と同じようなことを学校支援本部でもやらせれるような「やらされ感」がある。自主的なものであるのならば、その点を周知徹底していただきたい。
・自主的というが、そのことは周知徹底されずに、とにかく全校でやらなきゃいけないと言われているから作るという動きになっている。学校側はよく分からないがとにかく作るしかないと感じている。
・教員の負担軽減というが、こういう状況を見ていると、結局地域やボランティア任せの安上がりの教育をしたいだけなのか?と思わざるを得ない。
・今日の話だと、PTAと学校支援本部は別の独立した組織、2枚看板でやるということのようだが、その役割の違いが不明確。もう少しはっきり棲み分けをしてもらわないと、全て結局PTAに仕事がかぶってしまうだけのように思う。

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